もくじ
- 1 ブロックチェーン
- 2 中央集権とブロックチェーン
- 3 中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)
- 4 ICO(Initial Coin Offering)
- 5 IEO (Initial Exchange Offering)
- 6 IDO (Initial DEX Offering)
- 7 ローンチ
- 8 ロックアップ
- 9 ウォレット
- 10 トランザクション
- 11 ガス代
- 12 アルトコイン
- 13 ステーブルコイン
- 14 NFT
- 15 マイニング
- 16 スケーラビリティ問題
- 17 レイヤー
- 18 半減期
- 19 web3
- 20 メタバース
- 21 DAO(Decentralized Autonomous Organization、分散型自律組織)
- 22 ダップス(DApps)
ブロックチェーン
ネットワーク上にある端末同士をダイレクトに接続し、暗号技術を用いて取引の記録を分散的に処理・記録するデータベースの一種です。
ブロックと呼ばれる単位でデータを管理することに加え、それを鎖(チェーン)のように連結してデータを保管する技術、仕組みを指します。
ブロックチェーンはデータの改ざん、不正を防ぐことに加え、複数の端末が相互に通信する
※P2P(ピア・ツー・ピア)ネットワークを使用するため、システムがダウンしにくい特徴があります。
また高スペックのサーバーが不要なため、ランニングコストが安価に抑えられるといったメリットがあります。
※P2P(ピア・ツー・ピア)
参加者同士が直接接続し、リソースや情報を共有する分散型ネットワーク
中央集権とブロックチェーン
中央集権的なシステムでは、一つのサーバーに全ての情報やデータが集中して集まっており、
一部のサーバーやネットワークに障害が発生した場合、広範囲にサービス停止などの影響が出ることがあります。
ブロックチェーンの場合は、データの処理や管理を各コンピューターが分散しているため、
一部に障害が発生しても全体的な影響につながりにくく、安定したシステム環境を実現できます。
中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)
中央集権型取引所(CEX)では企業が取引所の運営を行っているのに対して、
分散型取引所(DEX)では※スマートコントラクトを使ってユーザー同士で取引を行います。
※スマートコントラクトとは
スマートコントラクトとは、契約をプログラムとして記述し、ブロックチェーン上で自動的に実行させる技術です。
契約の条件が満たされると、自動で取引が完了するため、迅速かつ透明な取引が可能になります。
例えとして、、、
自動販売機では、あらかじめ決められた金額のお金を入れると、選択した商品が出てくる仕組みです。
ここでの「お金を入れる」という行為が契約の条件に相当し、条件が満たされると自動で「商品が出てくる」という結果が生じます。
スマートコントラクトもこれと似ています。
例えば、デジタル通貨である特定の金額を支払うと、スマートコントラクトが自動的に何らかのデジタルアイテムをあなたに送る、
といった取引が設定されているとします。取引の条件がブロックチェーン上のプログラムによって厳密にコード化されており、
条件がクリアされるとプログラムが自動的に実行され、契約が履行されます。つまり、人の介入なく自動で取引が完了するわけです。
中央の管理者が不要で、コスト削減や信頼性の向上にも寄与します。ただし、プログラムの誤りがあると問題が生じることもあります。
その上で中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)を比較すると以下のようになります。
中央集権型取引所(CEX)
特徴
- 運営企業が存在し、取引の仲介と管理を行います。
- ユーザーは取引所に資産を預け、取引所のプラットフォーム上で取引を行います。
メリット
- 利用者サポート: 問題が発生した場合のサポート体制が整っている。
- 高速取引: 高速で取引が実行されるため、効率的です。
- 使いやすさ: 直感的で使いやすいインターフェイスが多く、初心者にも扱いやすい。
デメリット
- セキュリティリスク: ハッキングのリスクが存在し、資産が盗まれる可能性があります。
- 規制の影響: 国や政府の規制に強く影響を受けやすい。
代表的な中央集権型取引所(CEX)
- bitFlyer(国内)
- Coin Check(国内)
- Bybit(海外)
- Bitget(海外)
分散型取引所(DEX)
特徴
- 取引はユーザー間で直接、自動的に行われるため、中央の運営者はいません。
- スマートコントラクトを使用して取引が行われます。
メリット
- セキュリティ: 自分の資産を自分で管理するため、ハッキングのリスクが低減されます。
- 匿名性: 身元情報の提出が不要で、匿名で取引が可能です。
- 規制の影響を受けにくい: 中央の運営者がいないため、政府の規制から独立して機能することが可能です。
デメリット
- 使い勝手: 初心者には使いにくい場合が多く、技術的な知識が求められることがあります。
- 低流動性: 取引量が少ない場合が多く、望む価格での取引が困難になることがあります。
- 速度問題: ブロックチェーンの性能に依存するため、取引速度が遅いことがあります。
代表的な分散型取引所(DEX)
- UNISWAP
- Pancake swap
- DYDX
以上のように、CEXとDEXはそれぞれに利点と欠点があり、ユーザーのニーズに応じて選択することが重要です。
ICO(Initial Coin Offering)
COを株式公開(IPO)に例えると理解しやすいです。
通常、新しい会社が資金を集めるために公開市場で株式を売り出すのがIPO(Initial Public Offering)です。これにより、一般の投資家は会社の一部を所有する株式を購入し、会社の成長とともにその株式の価値が上昇することを期待します。
ICOでも似たようなプロセスが行われます。新しいプロジェクトやビジネスが独自の暗号通貨やトークンを発行し、これを公に販売します。投資家はこれらのトークンを購入し、プロジェクトが成功すればトークンの価値が上昇することを期待するのです。
IEO (Initial Exchange Offering)
IEOは、中央集権型の暗号通貨取引所を利用してトークンを公開する方法です。この場合、取引所がトークンの販売を仲介し、しばしばその取引所のユーザー基盤を利用して販売が行われます。これは伝統的なIPOに近い形で、証券取引所が新しい株式の公開を仲介するのと類似しています。取引所はこのトークンの信頼性をある程度保証し、販売過程を管理するため、投資家はより安心して投資することが可能です。
IDO (Initial DEX Offering)
IDOは、分散型取引所(DEX)を介して新しいトークンを公開する方法です。分散型取引所は中央集権型の仲介者がいないため、プロジェクトチームは直接市場にトークンを提供することができます。これを株式市場での直接上場に例えることができます。直接上場では、企業が証券取引所を通じずに直接株式を一般に売り出し、市場の力だけで価格が決定されます。IDOも同様に、市場の参加者だけで価格が形成され、より開かれた形で資金調達が行われます。
ローンチ
暗号資産の世界において、「ローンチ」とは、新しいトークンやコインが公開され市場で取引可能になることを指します。ICO,IEO,IDOもローンチ方法の一つです。
ロックアップ
トークンの売却や取引が禁止される期間を指します。暗号資産の分野では、新しいトークンが市場に大量に流出することを防ぎ、価格の急激な変動を避けるために、初期投資家のトークンにロックアップ期間を設けることが一般的です。
ロックアップは、プロジェクトの初期段階での価格の安定と健全な市場環境の維持に役立ちます。
ウォレット
暗号資産(仮想通貨)を保管、管理するためのデジタルツールです。ウォレットには大きく分けて「ハードウェアウォレット」と「ソフトウェアウォレット」の二種類があります。
- ハードウェアウォレット: 物理的なデバイスで、インターネットから隔離されているためセキュリティが非常に高いです。
- ソフトウェアウォレット: コンピュータやスマートフォンにインストールされるアプリケーション。アクセスが容易で便利ですが、デバイスがインターネットに接続されているため、セキュリティのリスクが少しあります。
ウォレットは、暗号資産を送受信するための「アドレス」を提供し、個々の資産の管理を容易にします。※プライベートキー(秘密鍵)と呼ばれる秘密のデータを保持し、これによって資産の所有権が証明されます。安全に管理することが非常に重要です。
※プライベートキー(秘密鍵)
万が一ウォレットを入れているスマホを紛失やデータ移行しても、プライベートキー(秘密鍵)とリカバリーフレーズ(12個の復元するためのキーワード)があれば復元することが可能です。
ウォレットを新たに作成するときは、必ずプライベートキーとリカバリーフレーズをメモをして安全な場所に保管するようにして下さい。また絶対に第三者には教えないようにして下さい。資金が抜かれてしまうリスクがあります。
トランザクション
トランザクションは、暗号資産を一方のウォレットから別のウォレットに送る行為です。この取引はブロックチェーンに記録され、不正や改ざんは不可能です。
取引履歴をみたい場合は、トランザクションID(TXID)で検索することができます。
ガス代
イーサリアムなどのブロックチェーンで取引を行う際に必要な手数料の事です。
取引の複雑さによって日々変動します。
アルトコイン
ビットコイン以外のすべての暗号資産を指します。
ステーブルコイン
価値が大きく変動しないように設計された暗号資産で、
通常、ドルなどの実際の貨幣に価値が連動しています。
USDTやUSDCなどが主に使われています。
NFT
代替不可能なトークンのことで、デジタルアートやゲーム内アイテムなど、
一つ一つ固有の価値を持つデジタル資産です。
マイニング
マイニングは、ブロックチェーンのネットワークで行われる作業です。
この作業によって、暗号資産の取引が正しくブロックチェーンに記録され、新しい通貨が生成されます。
マイニング方法として代表的なものに以下の2つがあります。
- PoW(作業証明): この方法では、複雑な計算問題を解くことで取引を確認し、新しい通貨を作ります。この計算は多くのエネルギーを使いますが、ネットワークを安全に保つのに効果的です。
- PoS(保有証明): こちらは、多くの通貨を持っている人が新しい通貨を作る機会を得る方法です。この方法はエネルギーをあまり使わないため、環境に優しいとされています。
これらの方法によって、ブロックチェーンネットワークは安全に運営され、新しい通貨が公平に分配されます。
スケーラビリティ問題
スケーラビリティ問題とは、たくさんの取引(送金)を効率的に処理できるかどうかの問題です。特にビットコインやイーサリアムのような人気のあるネットワークでは、多くのユーザーが同時に取引を行うと、ネットワークが遅くなったり、手数料が高くなったりします。これを解決するために、技術的な改良が行われています。この問題を解決することは、ブロックチェーン技術の普及と効率性向上にとって重要です。
レイヤー
スケーラビリティ問題を解決するために、ブロックチェーン技術はいくつかの層(レイヤー)を使って改善が図られています。
レイヤー1
これはブロックチェーンそのものです。ビットコインやイーサリアムなどがこれに当たりますが、多くのユーザーが使うと遅くなることがあります。
レイヤー2
レイヤー1の上に作られた追加の層で、取引の一部を別の場所で処理することで、元のブロックチェーンの負担を減らし、速度を上げます。
レイヤー3
さらに上の層で、特にアプリケーション間のやり取りをスムーズにするのに役立ちます。
これらの層を使うことで、ブロックチェーンはもっと多くの取引を速く処理できるようになります。
半減期
マイニングで報酬として得られる暗号資産の量が半分になる周期のことです。
ビットコインは4年に一度半減期が訪れます。
web3
WEB3.0は、従来のインターネット(WEB2.0)とは異なり、ユーザーが主役となる新しい仕組みです。GAFAMのような巨大企業が情報を独占し、利益を得るのではなく、ブロックチェーン技術を活用することで、分散型のサービスを実現します。
具体的には、以下のような特徴があります。
- データの所有権: ユーザー自身が自分のデータを所有し、管理することができます。
- トークンによる経済活動: サービス利用やコンテンツ作成に対して、トークンと呼ばれる暗号資産で報酬を得ることができます。
- 自律的な運営: 中央管理者不在で、コミュニティによって運営されます。
WEB3.0は、インターネットの未来を変える可能性を秘めています。
GAFAMを超える、より公平で民主的な社会を実現する鍵となります。
メタバース
メタバースは、インターネット上に構築された仮想空間です。まるで現実世界にいるかのような感覚で、アバターを使って様々な活動を楽しむことができます。
具体的には、以下のようなことができます。
- アバターで交流: 他のユーザーと交流したり、ゲームを楽しんだりすることができます。
- イベントに参加: コンサートや講演会などのイベントに参加することができます。
- 買い物: 服や家具などの商品を購入することができます。
- 仕事: 会議や研修を行うことができます。
メタバースは、まだ発展途上ですが、将来的には、仕事や娯楽、学習など、様々な分野で活用されることが期待されています。
DAO(Decentralized Autonomous Organization、分散型自律組織)
中央の管理者がいない自律的な組織で、ブロックチェーンとスマートコントラクトを使用して運営されます。メンバー全員がプラットフォーム上で投票を行い、組織の重要な意思決定に参加します。これにより、従来の株式会社に代わる新しい組織形態が提供され、透明性と効率性が大きく向上しています。DAOは、企業ガバナンスをデジタルかつ民主的に再構築することを目指しています。
ダップス(DApps)
ブロックチェーン技術を活用した分散型アプリケーションの総称です。従来のアプリとは異なり、以下のような特徴があります。
- 中央管理者不在: 特定の企業や組織に管理されず、ユーザー同士で運営されます。
- 改ざん困難: ブロックチェーン技術により、データの改ざんが困難になっています。
- 透明性: アプリのコードや取引履歴が公開されているため、透明性の高い運営が可能です。
ダップスは、ゲーム、金融、ソーシャルメディアなど、様々な分野で開発されています。将来的には、従来のアプリを置き換える可能性も秘めています。
ダップスのメリット
- 中央管理者不在により、より公平で民主的なサービスを実現できる
- 改ざん困難なため、セキュリティが向上する
- 透明性が高いため、ユーザーが安心して利用できる
ダップスのデメリット
- まだ発展途上であり、利用できるアプリが少ない
- 複雑な技術を使用するため、利用ハードルが高い
- 詐欺やハッキングなどのリスクがある
様々な分野で開発されています。将来的には、従来のアプリを置き換える可能性も秘めています。